(1/2)バンド海外ツアーは働きながらできるのか?LITE武田氏トーク「バンドを続けるという生き方」

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2017年7月12日、今回で3回目の開催となる、働きながら音楽活動をすることを考えるトークイベント「働きながらバンドってできるの?」が行われました。

今回は、「海外ツアー働きながらできるの?」というサブタイトルを掲げ、バンドと仕事の両立だけでなく、海外ツアーに行くためのノウハウや、実際に海外ツアーを行ったアーティストの経験談も語られました。

 

登壇者は、仕事をバリバリとこなしながらも海外ツアーを積極的に行う武田 信幸氏(LITE/ 行政書士)、アジアツアーにバンドで行きながら、レーベルとしてもアジアのバンドを日本に呼んでいる西 伸也氏 (deepsea drive machine / 株式会社fender Japan/Parabolica Records代表) 、そしてマレーシアのバンドmutesiteのメンバーたち。

そして、トークイベントの記録は原田 雅(はらだ・みやび)氏によるグラフィックレコーディングも同時に行われ、イベントの内容が楽しく、わかりやすくチェックできるようになりました。

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本イベントレポートでは、武田氏、西氏のトーク内容を中心に2回に分けてお伝えいたします。トーク内容の中には、会場限定の表に出せない情報もありましたが、お話いただいたそれ以外の情報は、なるべく余すことなくレポートとしてご紹介できればと思います。

※次回開催予定イベント(参加受付中)

【座談会】働きながら音楽活動をする 第4回<神田編>ゲスト:坂口修一郎 テーマ「働きながらバンドってできるの?」

■開催日時

2017/11/3 (金祝)open 14:45 start 15:00(close 16:20)

■場所 

GOOD MORNING CAFE 錦町(東京都千代田区神田錦町3-20 錦町トラッドスクエア1F)

■ゲスト

坂口修一郎(Double Famous/BAGN Inc./GOOD NEIGHBORS JAMBOREE)
斎藤寿大 (Pepe California/ Saito & Co.)
山㟢 廣和 (toe/Metronome Inc代表)

■お申込
Facebookイベントページ
参加お申込フォーム

※「働きながらバンドってできるの?」主催者としての思い

kyoto-antenna.com

 

LITE武田氏「バンドを続けるという生き方」

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前半は、LITE/ 行政書士の武田 信幸(たけだ・のぶゆき)氏のトーク内容レポート。

行政書士×不動産オーナー×バンド×海外ツアー、という武田氏。どんなきっかけで「バンドと仕事の両立」を考えたのか、そのためにどんなことをしてきたのか、これからどんなことを目指しているのかについてお話いただきました。

 

(以下、武田氏のトーク内容書き起こし)

 

初めまして、LITEというバンドをやっております、武田信幸と申します、よろしくお願いいたします。

LITEは2003年に結成したので今年で14年目になります。
4人組の歌のないインストバンドです。インストは正直言ってメインストリームに比べると日本のシーンや需要はそれほどある音楽ではありません。
なので、海外に出たりとかっていう活動を今しています。そんな話をこれからしてこうかなと思っています。

LITEとしての活動について

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※武田氏スライドより抜粋

LITEの活動ですが、2003年結成して2005年にミニアルバム1枚出した後、2006年にアイルランドのツアーに初めて行きました。

初めての海外ツアーでしたので、それは散々なツアーで、お客さんも全然いない5人ぐらいの前でやることもあったし、泊まる場所もベッドとかないんで、フローリングの上に直で寝るみたいな、そういうツアーだったんですよ。もう過酷で、次ほんとどうしようかなってぐらい。

過酷だったんですけど、でも行ってみたらお客さんがCDすごい買ってくれたりとか、ライブめちゃくちゃ喜んでくれるお客さんもいて、ツアーはほんとにやるべきだなと思いました。

で、それ以降、ありがたいことに毎年海外ツアーに行っております。最近は年1回だけじゃなくて、年2、3回ぐらい行ってます。今年は3回行きますね。そんな活動をしてます。

行政書士の仕事について

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※武田氏スライドより抜粋

その一方で、私は行政書士という資格を持っております。

行政書士として活動をしておりまして、今実は会社員なんですね。行政書士法人GOALというところに所属をして、お給料をもらいながらバンド活動をしております。

何をやってるか簡単に説明すると、主には起業とかスタートアップするときの資金調達ですね。お金関連の仕事をしております。銀行の融資とか国の補助金とかも扱います。音楽とは180度違う仕事をしてるんですよ。

ミュージシャン×行政書士っていう形の「パラレルワーカー」としてやっております。

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上京から今までのあゆみ

簡単に時系列っていうことでまとめてみました。

上京とdeepsea drive machineとの出会い

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※武田氏スライドより抜粋

2000年ごろですね、ホントに「僕は音楽だけで一生暮らしていきたいな」ってぐらいのめりこんでバンドやってましたんで、二十歳のときにLITEの前身バンドで上京しました。

今日西さんいるんですけれども、deepsea drive machineのライブを2000年から2003年ぐらいの間に観てるんですね。

そのとき、もう、こんなカッコ良いバンドいるのかと思いました。

deepsea drive machine西氏(以下、西氏):嘘だよ!

(会場笑い)

これはね、ほんとなんですよ。

でね、クラブドクターっていうライブハウスがあるんですけど、小さいライブハウスではあるんですけど、当時、結構とがったバンドが出ていて。

僕らがdeepseaのライブを見て物販で「CDください」って言ったんですけど、僕なんか間違えて、友達に買おうと思ったのか二枚買っちゃったんですよ。

その時、僕の中ではdeepseaライブみて「この人たち相当売れてるんだろうな」と勝手に思ったんですよ。技術もすごいし、音楽もすごい。相当人気のバンドなんだなあと思って、2枚買い求めたら、買った後にdeepseaの方が「2枚も売れちゃったよ!」という。

西氏:まだスレてなかった

(会場笑い)

僕はその時、「これぐらいやれてるバンドなら食ってけてるんだろうな」とほんとに思ってたんですよ。今思うと相当感覚がズレているなと言わざるを得ないんですけど、当時はそれぐらいの感覚で考えていました。

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LITE結成

2003年にLITEを結成しました。当時、大学卒業したときに英語の教員免許もさりげなく取ったりしています。なんとなく「バンドって手に職があったほうが良いんだろうな」って、このころからぼんやりと僕思ってたんですね。

就職活動も絶対しないと決めてたんで、「バンドだけで食ってくんだ」と、バンドメンバー4人でマンションに暮らしてですね。4人なんだけど3部屋しかかないんですよ。で、僕2人部屋のほうなんですけど。楽しかったですけどね。バンド一色の時代、という感じでした。

初の海外ツアー

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※武田氏スライドより抜粋

2005年に、ライブハウスにアイルランド人の人がたまたま見に来てくれて、LITEを気に入ってくれたんですよね。で、そのアイルランド人が、「俺がアイルランドでレーベルやるからお前ら第一弾で出したい」ということになって。それが始まりでヨーロッパツアーを中心に回るようになりました。それが2005年ごろ。

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HIP LAND MUSICとの契約

その後、活動がどんどん軌道に乗ってきて、2008年にHIP LAND MUSICっていう事務所に所属させてもらいました。一番上のランクでいうとBUMP OF CHICKENだったり、その次はサカナクションなどが所属しています。そういうめちゃくちゃ有名な事務所なんですけども、僕らはいちばん下のあたりで支えてる。

その事務所で、マネジメントを一切委託しております。なので「ライブの進行どうする」とか「次どこにライブ出る」とかも一応マネージャーさんを通してみんなで話し合って決める。窓口は全部マネージャーさんになってもらってやっています。

経費は基本的に、HIP LAND MUSICにすべて持ってもらっています。僕らからの手出しはなく、入ってくる額はもちろんマージン引かれるんですけども、マネジメントをすべてやってもらっている、という状況です。これは今も続いていますね。

お金とバンドについて気になり始める

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※武田氏スライドより抜粋

2013年ごろ、僕が30歳を超えたあたりに、周りのバンドがだんだん解散していくんですよね。その理由を聞いてみると、お金の問題がやっぱりほとんどなんですよね。

もし仮にお金が潤沢にあったら、奥さんとケンカしないとか、スタジオに入る時間をもっと取れるとか。バンドをしている中でおこる問題は、「全部お金に端を発するような問題なんだな」っていうのをうすうすと感じ取ってきたような時期だったんですよね。

僕も例外じゃなくて、当時アルバイトやってたんで、将来アルバイトのまま一生を終えるのか、結婚して子供生まれたら金がかかるっていうけど、どれぐらいかかるんだか全然わからなかったし、漠然と不安を抱えて、生活もバンド活動やればやるほど厳しくなっていく、っていう負のスパイラルみたいな状況でしたね。

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※武田氏スライドより抜粋

LITEのアルバムで『For All The Innocence』というタイトルのがあるんですけど、やっぱりやるときは全身全霊をかけて、もう仕事もほとんどやらずにバンドの曲を作るっていうぐらい打ち込んでやったんですよ。これでどうなるかを見てから次の進路を考えようと思ったんですね。

僕の中ですごい傑作ができました。「これで売れなかったらもうまじ辞めてやるぞ」ぐらいの作品ができたんですよ。でも意外と売れなかったんですね(笑)。

もうそんなものだろ、わかってたよ、と。分かってたんですけど、「まあでもまあ、そういうことだ。じゃあしっかり考えよう」「もうやめようかな、続けようかな」という時期がやっぱりあったんですね。

お金と時間があればやりたいことができる

でも、LITEとして築いててきた活動の中で、ある程度の立ち位置を獲得してきたし、バンド活動のなかで、何かを目指しているという目的意識とか充実感や達成感ももちろんあったし。
バンド仲間とかこうやって知り合ってる人たちもいるし。海外ツアーもやらしてもらって普通ではできない経験もあったと。
そうして、逆に「そもそもバンドを辞める必要があるのか」という考えに行き着きました。

その時、今のバンドに置かれている状況にすごい有難さを感じたんですよね。でもう、これこそ充実した人生だな、って僕は思ったんですよ。これをやめてしまったら、なんかこう、自分の中が空っぽになってしまうような気がしていたし、バンドをやり始めたときから一生やってくんだ、って決めてたことなんで、これだけはやろうと。

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今思えばここでマインドセットがおきました。「バンドを続けるためにはどうすればいいか」。このバンドを続けるために、何が必要で何をしなければならないか。もう今はそれだけを中心に考えています。

それで、行きつくところがやはりですね、時間とお金があればやりたいことはできるんじゃないかと。これ、当たり前じゃんて話なんですけど。

でも「時間とお金をどう作るか」というのが、僕の目下取り組んでいる仕事だったり活動だったりしてるわけなんですね。これもうほんとに極論だと僕は思ってます。

行政書士としての起業を決意

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※武田氏スライドより抜粋

バンドやめるかどうしようか、時間とお金をどう作ろうかと言ったときに30過ぎで社会人経験もなかったんですね。それまでずーっと11年間テレアポのバイトやってまして、しまいには電話取らないぐらいちょっとエラくなっちゃうという。

でも、電話のスキルはあっても、それが何の役に立つのみたいな話じゃないですか。当時の唯一の特技といったらバンド。

これからどうしようかなと思ったときに、もうここまで来たら「プライベートも仕事もやりがいのあることだけをやって生きよう」と心に決めたわけです。

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やりたい仕事の条件ってなにかな、って考えたときに、今よりも当然「時間とお金が作れる仕」事で、「長期海外ツアーにいつでも出れ」て、「10年以上やってきた何かの実績をいかせ」て、「バンドマンとかの目的を持っている人の時間とお金とかから自由になる手助け」をしたいな、っていうことをぼんやり思ってたんですね。で、お金周りの支援もしたいな」と思っていたんですよ。

そんな時、ネットかと人に聞いたりしながら情報を集めていて「行政書士」という資格に出会いました。自ら起業しつつ、起業の支援もできる資格業。上手くすれば時間とお金が作れるな、僕のやりたいことの完成形はその先にあるな、と思ったんです。
結局やりたいことをやり続けていきたいと決めたんで、僕は起業という道をあえて選びました。

ツアーをこなしながらの受験

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※武田氏スライドより抜粋

そして行政書士を目指します。でも2013年に、行政書士の試験に1回試験失敗しているんですね。

これは言い訳なんですけど、けっこう海外ツアーとかも行ってる時期でもあったんですね、当時。

調度アメリカツアーが試験の1か月前にあったんですよ。試験1か月前といったら、みんな1日10時間とか勉強する時期なんですけど、僕はその時期にアメリカツアーに2週間行くことが決まっていて、でも試験は受けたかった。

試験1か月前になると、全部おさらいしないといけないんですよ。だからアメリカツアーに参考書を全部持ち込んみました。スーツケースよりも、機材よりも、参考書のほうが重かったですね。

入国するときに、参考書大量に持って入っているから、当然怪しまれて。お前なんだと(笑)。その本なんだって言われて説明できないんですよ。何て言ったらいいかわからないし。

そんな感じで、車の中で参考書読みながらアメリカツアーやってたんですけど。結局1年目はだめでした。でも2年目も続けて予備校通って、2013年に、無事に試験に合格。そして翌年に開業しました。

行政書士×バンド×海外ツアー

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※武田氏スライドより抜粋

事務所を開業した当初はそれだけじゃ食っていけなかったんで、アルバイトしながら徐々に行政書士の仕事を増やしていきました。

1年間やったんですけど、いろいろと目立った活動もしていたこともあったのか、今入っている会社の代表から直接「一緒にやらないか」とオファーをもらいました。

でも、当時僕は自分の事務所を起業してずっとやっていくつもりでしたし、時間とお金を使ってやりたいことを突き詰めたい...と言ったんですけど、その代表がすごい理解のある方だったんですね。「バンド活動知ってるよ、むしろ僕Tシャツ買ったよ。ツアーもライブもこれまでどおり、バンド活動ありきのパラレルワーカーとして働いてOKだよ」と。こういう話をいただいたので、これはもう断る理由が無いと思い、今の会社に加入しました。

そんなこんなで海外ツアーも行きつつ、モバイルWi-Fiとかパソコン持っていって、時差も関係なくいつでもどこでも仕事してます。

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スキルを音楽の世界に還元

そんな自分の活動の一環として、年1回「お金のセミナー」というのを開催しています。ライブハウスフィーバーをセミナー会場として使わせてもらってます。確定申告の話とか、補助金の話とか。僕の行政書士で培った知識みたいなものって、バンドでもすごい活かせるなってすごい思ったんですよ。

バンドも結局個人事業主だったりして。結局ビジネス性ってどっかにあるんですよね。知らなことはたくさん行政書士として学んでいけたんで、それを還元したい、という活動を年1回やってます。毎年2月にフィーバーでやらしてもらってるんで、これももしよかったら、来年お越しください。

モデレーター鈴木:これ、僕も前回参加しました。みんなメモとってて。すごいですよね。

熱気が伝わる、そんなセミナーをやらせてもらってます。

あとはさっき西さんの話で出ましたけど、海外アーティスト日本に呼ぶときにビザ取ってないと基本的には違法になっちゃうんで、それも行政書士の仕事だったりするんですね。なのでこれも、一緒ににサービスを立ち上げてやったりしています。

他には、風営法いって、実はライブハウスの深夜営業でお酒を提供してライブやるってなると許可が実は必要なんですね。この許可も実は行政書士の仕事なんで、皆さんが知ってるような有名ライブハウスでの許可取得に関しても、けっこう携わらせてもらっています。

で、なんでそんな仕事をやらせてもらえているかとよくよく考えてみると、やっぱり「行政書士×バンドマン」て周りにいないんですよ。僕もそういう希少な存在なりたいと思ってやったんですけど。それがうまく作用して一つのブランディングになっているのかなと、今にして思います。

不動産×バンド

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※武田氏スライドより抜粋

で、ここからちょっと話を変えて、「時間とお金」をもっと追及していきたいというお話を。僕の仕事は基本的に労働集約型で、自分が動いた分しかお金が入ってこない。つまり仕事をした時間の対価としてお金が入ってきます。なので、なるべく時間を有効に使うために誰でもできる仕事は、クラウドワークスとかを使って別の方にお金払ってお願いするとか、自分の財布を削ってでも時間を作るようにしています。

ただ、そんな労働集約型の収入だけでなく、ストック収入も欲しいなと。そんなことも考えてやってるんですよ僕。

ロバート・キヨサキの有名な本で『金持ち父さん貧乏父さん』っていう本があるんですけど、その中で、「資産をいかに増やしていくか」という考え方があります。その「資産」って呼ばれるものでは不動産というのは王道だったりするんですね。他には株とかもありますけど。

僕が注目したいのは、その中でも「不動産」と「著作権」です。著作権ってやっぱり資産の一つなんですよ。しかも著作権ってバンドマンにめちゃくちゃ密接してるじゃないですか。

音楽ってビジネスの視点で見た時に、資産になると思っていて、そういう視点でも音楽を成功していきたいな、という風にも思っています。

ここで不動産の話に戻るのですが、購入しちゃったんですよ僕。

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※武田氏スライドより抜粋

これ、実はお金があるから買えたとかじゃなくて、銀行から借りて買うんですよ。なので僕手出しなんてほとんどなく買えています。僕、行政書士として起業家に銀行融資を付ける仕事しているんですけど、それも行政書士の中の知識が生きているなと思います。

場所は、千葉県の松戸市ですね。都心はやっぱり高くて買えないんで、地方で買いました。もう状態がひどかったんですよこれ。これやばいっすよね。

モデレーター鈴木:これ直前まで人が住んでたんですか?

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※武田氏スライドより抜粋

いや、1年ぐらい空いてたんですけど、残置物っていって畳が見えないぐらいゴミだらけだったんですよ。でもこのまま引き取ってくれるんならこの値段で良いです、って言われて。悩んだ末買いました。

自分でリフォームしようとして、ここまで片付けて、2トントラックや4トントラックを借りて分で片づけたり、松戸市の焼却所に持ってったりとかしました。

DYIリフォームを断念して大工さん呼んだシーンもありましたけど、ビフォー・アフターでいうとこんな感じになりました。

モデレーター鈴木:相当綺麗っすよね

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※武田氏スライドより抜粋

写真でうまく撮ってるのもあるんですけど、かなりきれいにしましたね、これ。まあ、曲作れよこの時間に、って話なんですけど(笑)

(会場笑い)

でも、これも行政書士とは別の部分でビジネス化していこうと思ってやっています。これまだ1軒目なんですけど、今次の購入についても、いろいろ考えてやっているところです。

ここ簡単にですけども、「不動産てリスクしかないよね」みたいな考え方されることもあるんですけど、実際はしっかりやればリスクもかなり軽減できます。

そして銀行から借りたお金でレバレッジを効かせられる。株とかって借りたお金で買えないじゃないですか。そうじゃなくて、「銀行から借りたお金でできる」ってめちゃくちゃ特典なんですよ。不動産投資は銀行から借りたお金でできる、唯一の投資なんですね。

賃貸の運営についてなんですが、基本的に自分ででやることってほとんど無いんですよ、住んでもらったら毎月家賃が振り込まれるのを見る。それぐらいなんです。

やり方次第で、そういうことも本当にできるよということを伝えたかったんです。毎月安定したキャッシュも生まれるし、時間も生まれるというところから、僕はもっと突き詰めていきたいなと、一つの目標として掲げております。

2013年からの収入の推移

(スクリーンには、仕事・バンド・不動産それぞれの収入の推移を現したグラフが映し出される)

このグラフ、デフォルメしてありますし、これ載せないでいただきたい一つなんですけども。

(会場笑い)

大した話じゃないんですけれども、一応良くはなりました。

モデレーター鈴木:これ、アルバムのリリース後からのですか?

そうですね、ちょうど、さっきの『For All The Innocence』をリリースした直後。ほんと、多少バンドの収益があって、当然これだけじゃ暮らしていけないぐらいのお小遣いになるかならないか、みたいな感じだったんですね。

仕事もほんとギリギリだったんですけど、バンドの事務所の契約形態がちょっと変わったんですね。

それで、ちょっと安定した金額が入ってくるようになりました。でもこれじゃ全然暮らせないないという状況は変わりませんでしたね。

2015年は行政書士として開業したところなんですけど、アルバイトもやってましたし、起業って言ったって1年目全然儲かんないんですよ。なんで全然収入変わんなかったです。そしてこの後ここで一気に上がりました。

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モデレーター鈴木:倍以上行きましたね。

で、不動産買ったの今年で、さらに良くなりましたと。これね、ちょっとデフォルメ入ってるんですが、実際の数字に近いといえば近いと思います。実際のところは想像にお任せします。

西氏:このグラフ、横棒一本何百万円ですか?

それを言っちゃダメでしょう(笑)

(会場笑い)

今年とかは、2017年はまだ予測ですが、同じぐらいになるか、もしかしたら減るかもしれません。今年はまだ半分ぐらいしか行ってないんで。まあそんな不安定要素もちょっとありつつ、頑張れば頑張るだけお金が入ってくる、というような環境かなと思っています。

武田氏の思う「人生の豊かさ」とは

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※武田氏のスライドより抜粋

最後になりますけども、「バンドと仕事とやりたいこと」を考えた時に、本当の豊かさって何だろうなと思うわけですね。最後はどこに俺は行きたいんだろうと。僕はバンドだけやって生活苦しかったら、バンドってたぶん楽しくないなって思うんですよ。

でも生活だけよくて、バンドはやりたかったけど不完全燃焼だった、というんだったらそれはそれでつまらない人生だったなと思ってしまう。

逆にやりたいことだけやって、みんなから反感食って仲間もいなくてみたいな状況だったらそれはそれでつまんないなと。

そう考えるとだんだんこの「豊かさを求めて」が増えて行っちゃっうんすけど、つまるところ僕はここなのかなと思っています。
やっぱり、お金って最低限必要だよね、っていう話もあるし。それに加えて時間もあったら最高ですよ。やりたいこともできるし。それに加えて夢と希望も持ち続けて一生いきたいと。で、健康も大事ですよね。健康を害した場合、なにもかも紙くずになっちゃうし、時間だって入院するためだけに使うような感じになる。で、やっぱり家族も本当に大事なものです。そして、仲間も。

で、最後に、やりたい、やりがいのある仕事ってありますけど。

たとえば時間とお金、全部持っていたとしても、仕事は続けると思うんですよね。さっき言った、バンドマンのためになるような仕事とか。「不動産をみんながやり始めたら、もしかしたらみんなバンド活動できるんじゃないの?」とか。もし将来そんな活動ができるようになったとしたら、それすごいやりがいのある活動だなと思っています。

もちろん理想郷っていうのは知ってるんですけど、そこに行くためにはどうしたらいいか、っていうのを考えてやっていくのだ大事かなと思います。

少しでもなにかヒントにして持って帰ってもらえたらなと思いました。
どうもありがとうございました。

 

(武田氏のトーク内容書き起こしここまで)

 

※会場:cafe & hall ours
※開催日:2017年7月12日
※主催・モデレーター:鈴木 哲也(oaqk/Penguin Market Records副代表/ ヤフー株式会社)
※取材・撮影・レポート:佐野匠

次回予告

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次回は、deepsea drive machine西伸也氏のトーク内容を掲載いたします。

アジアツアーにバンドで行きながら、レーベルとしてもアジアのバンドを日本に呼んでいる西氏。どんな考えをもって自身の様々な活動を行っているか教えていただきました。